女性部

第65回香川県母親大会 

  ーいのちを生み出す母親は いのちを育て いのちを守ることを望みますー

2021年8月29日(日) 香川県社会福祉総合センターをメイン会場に、オンラインで開催されました。

記念講演 精神科医 立教大学教授 香山リカさん

「人にやさしい国に 女性たちや子どもたちの 生きづらさはどこから」

コロナ禍の閉塞感に触れながら、自己肯定感・自己有用感・自尊感情のことばの使われ方を解説。コロナ禍で様々場面で「わたし」を否定されがちですが、「わたし」の価値は変わらない!と力強く話されました。そして、大変な中でこそ、「変化には柔軟に、計画なんて変わって当たり前!と柔軟に対応していく」「コロナ禍でも自分の価値や意味は変わらない」「ペースは全体に3割ダウンで(気持ちだけでも)」「目の前の小さなできごとを楽しもう(現実逃避おおいいに結構)」「手仕事・手作業を多く取り入れる!日々の楽しみを味わおう」と心のありようを提案してくれました。そして、「社会にも声をあげながら『私が悪い』と自分を責めすぎずに、自信をもって進みましょう」と参加者に呼びかけました。 272人が参加しました。

第1分科会 コロナ禍の子どもたち ~どうつながる?保護者と先生~

コロナ禍での保育・義務教育・高校・特別支援学校の様子が、現場から話された後、参加者からの意見を交流しました。「学校では、子どもたちのために行事を工夫しながら行っていることが伝わってくる」という保護者の声に、私たちは大いに励まされました。

保育現場では、「感染対策のため保育室に保護者に入ってもらえないので、受け入れや退所の準備に保育士の手が取られるようになり、大変忙しくなった」「登園時や帰りの支度をしているときに、保護者と話ができたがそれもできなくなった。子どものことが伝えられない」とリアルな様子が報告されました。

小中学校の現場からは、コロナ禍で学校の様子がガラッと変わったこと。なんとか学びの保障をしようと努力していること。小学校現場では、感染の遮断をねらう休校よりも、給食を提供したり、保護者が働ける環境を保障したりする「命を守る」ことを大切にしていることなどが報告されました。中学校現場からは、公的な学びをフォローする場は締まっているが、塾は通常営業をしていることから、学力格差が拡大するのではないかと心配しているという声もあがりました。今の感染拡大を食い止めることも大切ですが、コロナ禍後のことも視野に入れながら対応していくことも大切ではないか、という発言もありました。

高校・特別支援学校現場からは、9月12日までの夏休み延長を受けての現場の様子や休校中の生徒の様子などが報告されました。

教職員だけでなく保護者からの貴重なご意見をいただき、2学期からのエールになりました。

※ これまでは、20人程度の参加者でしたが、本日の参加者は総計66名でした。

2021年度女性部総会

2021年5月8日、香教組会館で、香教組女性部総会がハイブリット方式で行なわれました。

感染対策を十分にした上で、会場に来ることができない参加者ともオンラインでつながり、2020年度の活動のまとめや2021年度の活動方針などを決定しました。

今まで経験したことがないコロナ禍の2020年度。2年目に入った新年度。すでに、現場は多忙を極め、感染対策をしながらの入学式、運動会の練習、GIGA端末の導入など現場の混乱の様子が多く報告されました。

〇運動会は春に開催予定。今までとは違った形だが集まって何かをするのは大切だと感じた。子どもが人とのかかわりの中で育っていくことが大切。職員で話し合いながら進めていくことの大切さを感じている。

〇現場でGIGAスクール構想の取り組みが、校長主導で高速・ノンストップですすんでいる。子どもをどの方向へ向かわそうとしているのか 、立ち止まって考えなければいけないと思っている。

〇会議は話し合うことがない。緊急の伝達事項はホワイトボードに書いていたが、今年度から、パソコンの掲示板でやり取りするようになった。見る時間はない。孤立している感じがする。分断も進んでいるような気がする。

〇女性部の集まりはとても居心地がいい。GIGA端末について疑問がたくさんある。 家庭に持ち帰っても、「充電できない」「通信環境が整っていない」タブレット端末を活用することで子どもにどのような影響がでるのかという議論以前の問題が山積している。

〇新卒の新規採用教員は、がむしゃらに働いている。働き方がおかしいという意識がない。教員の働き方がおかしいということを働きかける必要性を感じる。

〇GIGA端末の導入にあたっては、教員に研修や教材研究の時間もない。人が足りない、専門性がない中で、活用だけが叫ばれる。負担を感じる。

〇ICT担当教員が、授業での活用事例を提案してくれる。そのため、本来の授業時間が削られ、1.5倍速で進めているという。本末転倒ではないかと思う。

〇部活動についても疑問を感じる。やったことがない部活動の担当になる。就業終了時刻が4時半。部活終了時刻が6時半。一般企業ではありえない。

〇子連れで参加できるのは嬉しい。育休中だが、引継ぎや業務の準備で職場に行った。現場は本当に大変だ。支援員がいないということで、育休中につながった方を紹介した。子育てしていないとこんなつながりもなかったなと思う。

〇新しいとりくみをしようとすると「今までやったことがないから」と反対する管理職。協力してくれる同僚のおかげでとりくみがうまくいくと「こんなやりかたがあるんだな」と寄ってくる。これっでは、新しいことになかなかチャレンジできない。

コロナ禍でなければ、昼食をともにしながら、話し続けたにちがいありません。「集まれば元気!話せば元気!」の女性部のスローガンを心置きなく掲げ活動できる日が来ることを願わずにはいられません。